40代、50代と年齢を重ねていくと体の変化に振り回されてしまうことがありますよね?
これは更年期と呼ばれる時期になり、ホルモンバランスの変化がさまざまな症状を引き起こすことで現れます。
でも大丈夫です。栄養を上手に摂ることでこれらの変化を和らげ、元気に過ごすことができますよ。
この記事では、更年期を快適に過ごすための重要な栄養素とその役割、そしてそれらを多く含む食材についてご紹介します。
少しでも快適で楽しい毎日が送れるお手伝いができたら幸いです。
ホルモンバランスを支える【イソフラボン】
更年期の女性の体に欠かせない成分それが「イソフラボン」です。
イソフラボンは植物性ホルモンで、女性ホルモンに似た働きをします。
更年期になると、女性ホルモンの一種であるエストロゲンが減少するためイソフラボンがその役割をサポートします。
更年期のイソフラボンの働き
イソフラボンは体内のホルモンバランスを整える効果があります。
つまり、更年期に起こるイライラやホットフラッシュなどの症状を軽減する手助けをします。
更年期を心地よく日々を過ごすための大切なサポーターです。
イソフラボンを含む主な食材
大豆製品にはイソフラボンが豊富に含まれています。
納豆、豆腐、味噌など、日本の食卓によく登場する食材ですね。
これらを日々の食事に取り入れることで、自然とイソフラボンを摂取することができます。
体を作り修復する【タンパク質】
タンパク質は、私たちの体を作る基本的な成分であり筋肉や皮膚、髪などを作り修復します。
更年期のタンパク質の働き
更年期には筋肉量の減少が進みます。タンパク質は筋肉維持に必要な栄養素であり、適量を摂取することが大切です。
タンパク質を含む主な食材
タンパク質は、肉、魚、卵、豆類、乳製品などに多く含まれています。
健康な骨を守る【カルシウム】
カルシウムは、骨や歯を強く保つために必要なミネラルです。
更年期にはエストロゲンの分泌が減少し、それによって骨の密度が下がり骨粗しょう症のリスクが上がる可能性があります。
なのでカルシウムの摂取は特にこの時期に非常に重要です。
更年期のカルシウムの働き
カルシウムは、骨の健康を維持するだけでなく血液の凝固、神経伝達、筋肉の収縮など体の多くの機能に必要な栄養素です。
更年期にはカルシウムが骨から流出しやすくなるため、適切な摂取が必要となります。
ちなみに、カルシウムはビタミンDと一緒に摂取するとより効率的に吸収できますよ。
カルシウムを含む主な食材
牛乳やチーズなどの乳製品、小魚、海藻類、豆類などにカルシウムが豊富に含まれています。
特に骨ごと食べられる小魚はカルシウムがたっぷり。
お料理のバリエーションを考えてこれらを食事に取り入れてみてください。
抗酸化作用のある【ビタミンC】
ビタミンCは体のさまざまな機能をサポートする栄養素です。
特に、抗酸化作用により体を守り免疫力の向上に寄与します。
更年期のビタミンCの働き
ビタミンCは、更年期によく見られる肌の乾燥やシミ、しわの予防に役立ちます。
また、免疫機能の強化により風邪などの病気から身を守ります。
ビタミンCは疲労回復効果もあるので、元気な毎日を送るための味方と言えますね。
ビタミンCを含む主な食材
ビタミンCは、果物や野菜に豊富に含まれています。
特に、レモンやオレンジ、パプリカ、キウイ、イチゴなどが良いソースとなります。
これらの食材をうまく使って、ビタミンCをたっぷり摂りましょう。
免疫力と視力をサポートする【ビタミンA】
ビタミンAは、私たちの視力や皮膚の健康を保つために重要な役割を果たします。
さらに、免疫機能を高める効果もあります。
更年期のビタミンAの働き
ビタミンAは、眼の健康維持と免疫力強化に欠かせない栄養素です。
また、皮膚や粘膜の健康を保つ助けとなり更年期に頻繁に見られる乾燥肌を改善する可能性もあります。
ビタミンAを含む主な食材
ビタミンAは、ニンジンやカボチャ、ホウレンソウ、レバーなどに多く含まれています。
これらの食材を積極的に摂取することで、ビタミンAの効果を手に入れることができます。
酸素運搬を助ける【鉄】
鉄は、酸素を全身に運搬する役割を果たします。
そして、更年期には鉄欠乏による貧血に注意が必要です。
更年期の鉄の働き
鉄は、血液の成分であるヘモグロビンを形成するために必要です。
ヘモグロビンは、肺から全身の細胞に酸素を運ぶ役割を果たします。
鉄不足による貧血は、倦怠感や息切れを引き起こす可能性があります。
鉄を含む主な食材
鉄は、レバーや牛肉、鶏肉、豆類、ほうれん草などに含まれています。
また、ビタミンCと一緒に摂ることで、鉄の吸収率が上がります。
野菜たっぷりのサラダに、レモンドレッシングをかけてみるのもオススメです
骨の健康を守る【ビタミンD】
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助け骨の健康を保つことで知られています。
更年期のビタミンDの働き
更年期になると骨の量が減少し、骨粗しょう症のリスクが高まります。
ビタミンDは、カルシウムを効率的に吸収し骨を強化する働きがあるため、これらのリスクを軽減する役割を果たします。
ビタミンDを含む主な食材
ビタミンDは、さけやさんま、しめじ、卵黄などに含まれています。
また、日光浴をすることで体内で作られるため適度な日光に当たることもおすすめです。
心と脳の健康に寄与する【オメガ3脂肪酸】
オメガ3脂肪酸は、心臓病のリスクを低減し脳機能を改善する可能性があるとされています。
更年期のオメガ3の働き
オメガ3脂肪酸は、心臓病の予防、抗炎症作用、記憶力や集中力の向上に寄与します。
更年期の不調や心身のストレスにも効果的で、心地よい毎日を過ごすサポートをしてくれます。
オメガ3を含む主な食材
オメガ3脂肪酸は、青魚(鮭、サバ、イワシなど)、クルミ、亜麻仁(フラックスシード)などに豊富に含まれています。
骨と血液の健康を支える【ビタミンK】
ビタミンKは、血液の凝固に欠かせない栄養素であり、また骨の健康にも重要な役割を果たします。
更年期のビタミンKの働き
ビタミンKは、骨の健康維持に必要なカルシウムを骨に定着させる役割があります。
これは、特に骨粗しょう症の予防に有用です。
また、血液の凝固作用も有しており出血を止めるために必要です。
ビタミンKを含む主な食材
ビタミンKは、ホウレンソウやブロッコリー、キャベツ、納豆などに多く含まれています。
エネルギー生成と神経系の健康を維持する【ビタミンB群】
ビタミンB群は、エネルギー生成や神経系の健康維持に重要な役割を果たします。
更年期のビタミンB群の働き
ビタミンB群は、食事から得た栄養をエネルギーに変える役割があります。
また、神経系の健康を維持し、不安やイライラなどの精神的な不調を和らげる助けになります。
ビタミンB群を含む主な食材
ビタミンB群は、穀物、肉類、乳製品、卵、豆類などに含まれています。
特にビタミンB1は、ごはんやパンなどの炭水化物からエネルギーを効率よく取り出すのに重要です。
細胞の保護と美容効果のある【ビタミンE】
ビタミンEは、体内の酸化を防ぎ細胞を保護する抗酸化作用があります。
また、肌の健康にも寄与します。
更年期のビタミンEの働き
ビタミンEは、細胞の老化を遅らせ心臓病やがんなどの病気予防に役立つとされています。
また、肌のハリや潤いを保ち、美容面でのメリットもあります。
ビタミンEを含む主な食材
ビタミンEは、アーモンド、ひまわりの種、サフラワーオイル、小麦胚芽などに含まれています。
腸内環境を整える【食物繊維】
食物繊維は、腸内環境を整え便秘予防に有効です。
また、血糖値の急上昇を抑える効果もあります。
更年期の食物繊維の働き
食物繊維は腸の動きを促し便秘を予防します。
また、腸内の善玉菌を増やし腸内環境を整える助けとなります。
さらに、食物繊維は満腹感を得やすくするため体重管理にも寄与します。
食物繊維を含む主な食材
食物繊維は、野菜や果物、豆類、全粒粉のパンやブラウンライスなどに多く含まれています。
肌のハリと潤いを保つ【コラーゲン】
コラーゲンは、肌のハリと潤いを保ち、骨や関節の健康にも寄与します。
更年期のコラーゲンの働き
更年期には、肌の乾燥やたるみが気になることも多いですよね。
コラーゲンは肌の弾力を保ちハリと潤いを維持します。
また、関節の動きをスムーズにし骨の健康を支える助けとなります。
コラーゲンを含む主な食材
コラーゲンは、魚の皮や鶏皮、豚足などに多く含まれています。
また、ゼラチンを含む食品やコラーゲンが配合されたサプリメントからも摂取することができます。
体調維持に必要な【ビタミンB12】
ビタミンB12はエネルギー産生に関与し、神経系の健康を支える重要なビタミンです。
更年期には体のエネルギーレベルを維持することが大切なのでビタミンB12の摂取が推奨されます。
更年期のビタミンB12の働き
ビタミンB12は、体内のエネルギー生産に必要なビタミンで神経系の健康を保つ働きもあります。
更年期には、体調や気分の変動が起こりやすいため、ビタミンB12を積極的に摂ることで体調管理に役立てることができます。
ビタミンB12を含む主な食材
ビタミンB12は、肉類、魚類、卵などの動物性食品に豊富に含まれています。
ホルモンバランスを整える【ビタミンB6】
ビタミンB6はホルモンのバランスを整えるために必要な栄養素で、特に女性ホルモンに関与します。
更年期のホルモンバランスをサポートするために、ビタミンB6の摂取が推奨されます。
更年期のビタミンB6の働き
ビタミンB6は、ホルモンの生産とバランスを維持するために必要なビタミンで特にプロゲステロンという女性ホルモンの生成に役立ちます。
更年期にはホルモンバランスが乱れやすいため、ビタミンB6を含む食事を意識することが大切です。
ビタミンB6を含む主な食材
ビタミンB6は、バナナ、鶏肉、豆類などに含まれています。
心と体をリラックス【マグネシウム】
マグネシウムは、筋肉のリラクゼーションや神経の働きを助けるミネラルです。
更年期の不眠やイライラ、筋肉のこわばりなどを緩和する助けとなります。
更年期のマグネシウムの働き
マグネシウムは神経系と筋肉の働きを整え、リラックスを促します。
特に更年期の女性に見られる不眠やイライラ、筋肉のこわばりなどの症状を緩和するのに有効です。
マグネシウムを含む主な食材
マグネシウムは、全粒穀物、ナッツ類、豆類、ダークチョコレートなどに含まれています。
皮膚の健康を保つ【亜鉛】
亜鉛は皮膚の健康や免疫機能を維持するために必要なミネラルです。
更年期の女性は、特に皮膚の乾燥や細胞の修復力が低下するため亜鉛の摂取が推奨されます。
更年期の亜鉛の働き
亜鉛は、皮膚の健康を保つだけでなく免疫機能を正常に保つ働きもあります。
更年期の女性は皮膚の乾燥や細胞の修復力の低下が見られることから亜鉛の摂取が特に推奨されます。
亜鉛を含む主な食材
亜鉛は、牡蠣、レバー、赤身肉、全粒穀物、ナッツ類などに豊富に含まれています。
腸内環境を整える【プロバイオティクス】
プロバイオティクスは、私たちの腸内に生息する有益な微生物です。
これらは腸内環境を整え、免疫機能を高める役割を果たします。
更年期の女性には特に、便秘解消や肌の健康維持に役立つとされています。
更年期のプロバイオティクスの働き
プロバイオティクスは、腸内環境を整え便秘を解消し肌の健康を維持するなど、更年期の女性の体調管理に役立ちます。また、免疫力の強化にも寄与します。
プロバイオティクスを含む主な食材
ヨーグルトや納豆、キムチなどの発酵食品には、豊富なプロバイオティクスが含まれています。
疲労回復を助ける【クエン酸】
クエン酸はエネルギー代謝を助け、疲労回復に役立つとされています。
更年期の女性は特に、疲れやすくなる傾向があるためクエン酸の摂取が推奨されます。
更年期のクエン酸の働き
クエン酸は体内でエネルギーを生成する過程で必要となり、疲労感の軽減に寄与します。
更年期の女性はエネルギーが不足しがちで疲労感を感じやすいため、クエン酸の摂取は体調管理に役立ちます。
クエン酸を含む主な食材
レモンやオレンジなどの柑橘類、トマト、キウイなどにクエン酸が含まれています。
さらに、酵母や発酵食品にもクエン酸は含まれています。
まとめ
更年期は体の様々な変化が起こる時期です。
ホルモンバランスの変化により、心身の不調を感じる方も少なくありません。
しかし、適切な栄養素を摂取することでこれらの不調を和らげ、より快適な毎日を送ることができます。
体調や食生活によってはサプリメントの摂取も一つの選択肢となりますが、医師のアドバイスを受けることをおすすめします。
自分の体調やライフスタイルに合わせて、ご紹介した栄養素を含む食品をバランス良く摂取し健やかな更年期を過ごしていきましょう。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。